2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧
新学期が始まった。大学院で2コマ担当することになるのだが、一つは昨年受け持ったものと同内容であり、もう一つも修論執筆に忙しい2年生に対して補足的な授業を提供するという位置付けなので、授業準備の負担は軽い。本当に良い職場だ。 むしろ今学期により…
If we have our own ‘why’ of life we shall get along with almost any ‘how’. この割と有名な表現の引用元を探していたところ、ニーチェの『偶像の黄昏』らしい。 フランクルが引用して言い換えた "He who has a why to live for can bear with almost any…
https://orcid.org/0000-0003-2450-277X この研究者は自分が今いる職場から英国の大学に移った一例。博士号取得から2年間働いて、ロンドンに移籍してしまった。 このように、自分の在籍大学は人の往来が結構激しく、さくっと採用して、気楽に出て行って、ま…
自分の考えを整理する場としてこのブログがいよいよ有用になってきた(それを世に出す必要はあるのか?) ともあれ、海外の研究大学から複数面接に呼ばれるようになったことで、今の職場での心の持ちようもだいぶ良くなった。以前は、現職での上司・学部の評…
King's College Londonから今の職場に移ってきて、論文や研究書は変わりなくアクセスできていたので、中国でも変わらぬ研究をできると思っていたのだが、やや見通しが甘かったらしい。 自分の英国に関する歴史研究に不可欠な、新聞・雑誌を網羅したデータベ…
日本での休暇を終えて、上海に戻ってきた。 今はとても気分が良い。理由は英国の研究大学から専任講師の面接に複数呼ばれ始めたから。 自分が今の職場で積み上げているものは正しく、報われ始めている。 何より「他の可能性」が現実的に見えてきたことで、逆…
イギリスの大学のテニュアポストに面接で呼ばれた。いわゆるドリームジョブ(仮にM大学とする) 通知を受け取って初めて認識したのだが、自分はまだ心の準備が出来ていなかった。記念受験気分。 実はもう一件似たような面接に呼ばれている。 良し悪しではな…
自分が企画したオンラインセミナーが無事に終わった。 現職場と母校との橋渡しをしつつ、「アジアの事例と議論を文化政策・文化産業研究に持ち込む」という理念を形にできてよかった。 セミナーに参加して、新しい題材や手法、議論に触れると、脳味噌に新鮮…
せっかく日本にいる間は日本語の娯楽を楽しもうと思っている。 『秋刀魚の味』を再鑑賞。大学新入生の時に見てもなんとも思わなかった箇所が刺さる刺さる。やがて来る残酷な瞬間への予習として優れている。 十川信介『近代日本文学案内』。「立身出世」に関…
文化政策・文化産業(クリエイティブ産業)の研究者をやっていて良かったと感じるのは、人文文化への関心と政治経済への関心との両方を職業として追究できることである。むしろ、優れた文化政策・文化産業研究者は、政治経済を分析する醒めた頭脳と芸術文化…
中国の旧正月休暇は大学も休業状態なので、日本の実家に2週間ほど帰省している。 この休暇を通じていくつかの好ましい影響を経験したので記録しておく。 どうしても書き進められなかった日本語の研究計画書をスルスルと数時間で書き上げることが出来た。新…
大学教員という仕事が多忙だ不安定だ不遇だ、という話を当事者が頻繁に述べているので、天邪鬼な自分としては、「いやいや、場合によりますよ」と伝えたくなり、自分の職場・待遇がいかに素晴らしいか書き連ねようと思う。 休みが長い。1−2月、6−8月は丸々休…
吉見俊哉『さらば東大 越境する知識人の半世紀』を読んだ。 特に、大学論に関する章が興味深かった。「移動の自由」を前提として、移動・越境する知識人の交流からなるユニヴァーシティ(幕末期の私塾などもこれに対応)に対して、日本のそれは「国民国家の…
オファーを検討する時には特に念頭になかったが、就職してから気付いた今の職場の加点要素として「修論・博論の指導に携われる」点は大きいように思う。 自分は大学教員として給料を貰っているが、研究者であることが自分にとって一番大事なアイデンティティ…