南京

週末に彼女と南京に行ってきた。生憎の曇天ではあったが、それはそれで趣があった。

特に、文化政策・クリエイティブ産業の研究者としては、世界遺産に負けず劣らず、ショッピングモール内の美術館が堪らなかった。

南京大学は自分が初めて中国に訪れた時に滞在した場所で、今こうして帰って来れて感慨深かった。

英国で修士・博士を過ごし、英国大学の中国キャンパスで働いていることで、かえって南京大学のキャンパスの持つ歴史的な価値や貫禄のようなものを昔よりも感じ取れるようになった。参照軸が増えると鑑賞も豊かになる。

パートナーと良く過ごした週末で、大事な話を沢山できた。

特に考えたのは、私生活の親密圏と仕事の世界との違いである。プロ同士のピアレビューでは実力や実績が全てで、それらを欠いた者が言葉で取り繕うのは論外だが、プライベートではむしろ、誠実にコミュニケーションを取り続けることが、「結果を出す」「行動で示す」以上に大事なのではないかと思い至ったのである。