仕切り直し

年末年始にかけては、彼女との結婚に向けた顔合わせをしたり、修論・博論の指導に時間を取られたり、研究以外に色々とやることがあった。

それらが落ち着いて職場に戻ってきたら、大学はすっかり冬季休暇の弛緩した空気にあり、気持ちが引き締まらない。

なんとか態勢を立て直し、本業(研究)に復帰するために近況を振り返ってみる。

 

第一に、今抱えているR&Rについて。年末に原稿を送り返したところ、一人の査読者は納得し、もう一人が軽微な再修正を求めてきたので、そちらに対応している。この論文は、博論の一番自信がない箇所をまとめたもので、業績になるなら願ったり叶ったりといったところ。

 

第二に、執筆能力に関して。つい先週、面白い経験をした。立ち上げから投稿まで2か月で終えた「やっつけ」新規プロジェクトについて駄目元で投稿したらリジェクトをされたのだが、その際に「表現は良いが内容が駄目」という評価を受けた。自分自身、真逆の評価をされることは博士論文の頃から多々あったのだが、こちらは新鮮だった。自分の執筆能力が上がった証拠かもしれない。

 

第三に、英中のグラントプロポーザルを書き始めたのだが、真新しいテーマについては全くと言って良いほど筆が進まない。逆に、過去に採択されたようなテーマについては英語で申請書を書いていても流暢に内容が埋まっていき、その質も高いように思う。これは「縮小再生産」の誘惑ともなりそうだが、むしろ自分にとっては「一度征服した領域ではプロとしての出力が出来る」という手応えに繋がっており、もっと言うとそうした『守備範囲』を広げるために新しいテーマ、ディシプリンに挑戦したいという気持ちが高まっている。

 

やはり振り返りを文章化するのは良い。この記事を書き上げた段階で目標が明確になりものすごくやる気が出てきた。