アメリカで国際学会

ICA@Denverに参加してきた。隣接分野の世界最大の国際学会。

分野違いというところもあり気楽に参加できたし、特に食事を個別に取った相手と密なやり取りができた。

今後は、事前に特に重要な人と連絡を取って個別アポイントメントを確保するのが、むしろ実りある時間の使い方かもしれない。

それにしても、アメリカの人と風土は中国とも英国とも違って大変良い経験だった。

 

夏休み120日

今学期最後の授業が終わり、指導している博士院生との面談も済ませた。

ここからは夏休み。数えてみたら120日あった。うちの大学は冬休みが短い(2ヶ月弱)なので、このまとまった休みが貴重である。

とにかく研究を進めたいね。学期期間中の講義準備はliterature reviewも兼ねており、今はとにかく関連するデータを集めて、それを拙くとも論文の形にしておきたい。

どれだけ質が低くてもまとまった字数の原稿さえあれば、学期期間中でもそれらの推敲や投稿はできるので。

今、この記事を書きながら決めた。この夏休みの間に、論文のドラフトを10本書く。

とにかく数をこなすことで、自分の研究の裾野を広げ、興味関心のアンテナの感度を高めたい。

関連して、東南アジアと中国国内の旅行にも行っておきたい。

英語圏の大学からオファーがちらほら届くようになり(給料と担当科目が気になって断ったけれど)、それがいつになるか分からないが、将来的には別の地域で心機一転やってみる予定なので、今いる場所を当たり前と思わず、最大限活用していきたい。

一方で、引きこもって貯金をしたい気持ちもある。もうすぐ、就任以来コツコツ続けてきた貯金が1000万円に届くので、それを目指すのもアリ。

流石に四桁あれば、ロンドンで大学教員やっても惨めな生活になるまい。

でも、守りに入るのも勿体無いよな。バランスが大事。

体勢を立て直す

夢のオファーを断ったしっぺ返しなのか、最近は妙に負けが続いている。

学内・学外のグラントも、学会発表のアブストも、ジャーナルの特集号への応募も、ことごとく負けが続いている。割と勝利を確信していたものも含まれており、嫌な流れだと思う。

負け運、とでも言うか。

そんな中、読みたい本があって大学の図書館にきた。当然ながら学生が多く皆、週末にもかかわらず熱心に勉強している。

自分も触発されて、初心に戻ったような気持ちになれた。英国のW大学の図書館でコースワークに追われていた時、こんな風に、彼らのように図書館に入り浸っていた。

そして、そこで読んだ本も自分を一層謙虚な気持ちにさせてくれる素晴らしいものだった。

自分の目標は、文化政策・クリエイティブ産業研究の「脱西洋化・脱植民地化」だが、当然ながら敵の築き上げてきたものは大きく、一朝一夕では越えられない。だからこそ、やりがいがある。やってやるぞ。

夢のオファーを断るか

英国の研究大学ラッセルグループ)から研究職をオファーされたのだが、おそらく今回は断ることになりそうだ。

連絡を受けた時に、テンションが上がらなかった自分に驚いた。

自分の変化を消化しきれていない。

夢が叶う瞬間は訪れても、それはもう自分の夢ではなくなっていたのか。

英国の大学のネガティブなニュースに触れすぎたのか、今いる場所の価値を一層感じるようになったためなのか。

どうなったんでしょうね。

授業期間第一週目

二ヶ月に及ぶ冬季休暇を終えて、授業期間が始まった。

ここから13週間、また教壇に立つことになる。ある程度経験を経て授業内容や話術に自信がついたとて、授業が始まる前はいつも憂鬱である。

緊張とも落胆ともつかない、なんとも気が重い気分で始まる。

それでもいざ話し始めると 弾みがついて気持ちも盛り上がるし、講義を終えた後は心地よい疲労感と達成感がある。

向いているのやら、向いていないのやら。

論文掲載2025 (2)

もう一本、論文の掲載が決まった。前回の論文が現代日本の政策研究だったのに対して、今回の論文は英国のメディア史研究であり、己の手数と引き出しの多さに感心してしまう。

敗北を知りたい…

 

論文掲載 2025/01

今年初の論文掲載が決まった。

RAに近い頼まれ仕事の調査内容を自分で膨らませて単著論文に仕上げた。

学術的意義に関して自信はなかったが、研究領域における最重要のジャーナルに通すことができたので自信がついた。

これで昨年出たブックチャプターと別の論文と合わせて、「日本におけるデジタル技術と文化政策」というテーマが通底する一連の業績が出たことになる。ここから膨らませて書籍化を考えるのも良い。

それ以上に考えたいのは次の研究の仕込みである。手持ちの材料は日本と中国との二度の正月休みの間に全て原稿にして投稿してしまったので、調査から始めなければならない。

気持ちの余裕を持ってインプットに努めたい。