今年一年を振り返って良かったことは、「自分はいかなる研究者であり、自分の研究に通底するテーマは何か」について心から得心のいく答えを得られたことである。
大袈裟に言えば、その道を進むことには揺るぎない意義があり、そこで新しい研究成果を生み出せるならば、自分という人間が存在した意義がある。そんなテーマだ。
手癖で業績を増やすのではなく、こうした考えを深められたのは、各種の『競争』の機会に恵まれたからであろう。ストレスに自分を晒すことは大事だ。
その上で、今年の業績を細々と振り返ると…
メディア研究のトップジャーナルから単著論文が一本。共著で書いた研究報告書が二本刊行された。またブックチャプターも一本。
現在査読に回った論文からR&Rが二本出て、一本は投げ返したところ。
研究領域で最重要の国際学会で大活躍とネットワーキングが出来た。博士院生の指導も軌道に乗ってきた。学生との共著が来年開催の国際学会に複数採択されたのも良い。
やはり、何よりも嬉しいのは、冒頭に述べたように、諸々の成果に通底する目的意識を自分の中で掴めたことだ。
こうして書き上げると「収穫期」に入った感はあり、新しい種を蒔くのが今こそ大事だろう。